上海復星医薬：香港インシリコとＡＩ創薬で提携
上海市本拠の上海復星医薬（Fosun Pharma； 600196.SH, 02196.HK）と香港本拠のインシリコ・メディスンは2022年１月11日、ＡＩ創薬で協業すると発表した。インシリコは同社のＡＩ創薬プラットフォームである「QPCTLプログラム」から前臨床段階の医薬品候補化合物を上海復星製薬側に提供する一方、上海復星医薬はヒトでの臨床試験等グローバルな開発を推進する計画。
これらに加えて、上海復星医薬は４つの領域（治療ターゲット）を選定し、インシリコと共同でAIを活用して候補化合物を臨床試験段階にまで磨き上げる計画。インシリコは今回の契約締結に伴い、最大1300万ドルの契約一時金・マイルストーン・QPCTLプログラムに関する商業化利益を得る。また上海復星医薬はインシリコに出資する（出資額や出資比率は非開示）。
中国医療医薬情報「Quan」による分析
インシリコは老化等のバイオマーカー研究で世界的に高名なアレックス・ジャヴォロンコフ氏らが2014年に立ち上げたAI創薬ベンチャー。ホームページでは、がん、繊維化、免疫、中枢神経系疾患、加齢関連疾患に強みを持つと提示しております。上海復星医薬ががんや代謝等のこれまでの得意領域からはなれて新機軸を打ち出すきっかけになれば趣深い提携案件となりそうですね。