【薬明生物技術】1-6月期EPSは前年同期比2.3倍の0.44元

2021年12月5日

江蘇省無錫市に本拠を置く薬明生物技術(Wuxi Bio;02269.HK)が2021年8月23日に公表した1-6月期決算によると、1株あたり利益(EPS)は前年同期比2.3倍の0.44元だった。生物製剤(バイオ医薬品)等の製造受託が拡大、同社グループの顧客数は前年同期比33%増の352社となった。

競合企業から薬物分子を導入するという「Win-the-Molecule」戦略は、新型コロナウイルスワクチンの導入等で進展、同社が遂行する「連結プロジェクト」は前年同期比43%増の408件となった。開発ステージ後期のプロジェクトに絞り込んだ同戦略が同社の生物製剤製造能力と相まって好循環を起こすと同社は主張している。第3相臨床試験(フェーズ3)案件は前年同期比68%増の32件としている。

中国医療医薬情報「Quan」による分析

新型コロナウイルス感染症に絡み、ワクチンを受注できたことは同社のライセンスソサエティーにおける人脈・交渉力・信用を裏打ちする重要な証左となった。新型コロナ治療薬(「抗体」あるいは「バイオ医薬品」)の開発で同社が関与できるかが今後の行く末を左右する重要な試金石となろう。受注残高の過多が株価と連動してきた同社株の先行きについて、基本的にはポジティブにみている。

当社は2015年から中国最大手のCRO会社である薬明康德からスピンオフし、発展してきた。なお、会長は薬明康德創業者で会長の李革 氏が兼ねる。

薬明生物

Posted by Hs